弁護士である夫が、税理士である妻に、税理士報酬を払った場合、その支払金額は、夫の必要経費になるのであろうか。
このような争点が争われたのが「宮岡訴訟」と呼ばれている事件である。
似たようなことはいくらもあり、弁護士が弁護士である妻に対して支払った場合について、最高裁判決平成16年11月2日は、妻が事業を営んでいるとしても、所得税法56条の適用は否定することはできず、よって必要経費としては認められない旨を判示している。
今回の平成18年6月27日の判決においても(第二次)、一連の判断が踏襲され、支払った税理士報酬は弁護士の必要経費とならない旨が判断された。
夫婦別産制をとり、各国にも類をみないほど徹底した個人課税の国、日本。
しかし、夫婦間の請求書のやり取りは、収入をいちいち立てることはしない。それが所得税法56条である。この所得税法56条の法意を、もう少し考え直す必要がありそうである。
あなたがたまたま金の延べ棒を一本持っていたとする。これを元手に1000億円集めることができるでしょうか。こんなことを実際にやってしまった人がいるのです。
有名な豊田商事事件だ。
あなたのもとに一人の営業マンが訪ねてくる。
手には重そうなカバン。彼はおもむろにカバンから何か厳重に包装された中身を取り出した。
鈍く光るその物体はーーーー! 金の延べ棒であった!
彼は言う。
「これを買って、私に預けてください。私は毎月高額な賃借料を払いましょう。」
折もおり、金利も安く、何かよい投資物件でもないだろうかと考えあぐねていたあなたは、よい案配とばかりに話に乗った。世界的に信用のある金。価格が落ちない金。しかも賃借料をいただける。話は悪いようには聞こえなかった。
彼は、契約書と引き換えにお金を預かり、翌月から銀行口座に約束どおり賃借料が振り込まれた。
ちょっと考えればわかりそうなものだが、年配の方々を中心に、被害は1000億円に上ったという。仮に一本しかない金の延べ棒であっても、幾重にも重ねて売ればすさまじい金額になる。彼が集めたお金をどう運用して賃借料を払うつもりだったのか知らないけれど、そんなことはできるわけもない。
破産管財人が財産を調査したところ、ふたを開けてみれば、30億円しか残っていなかったという。
こんなことをきっかけに、消費者を保護する法制が整備されてきた。「消費者契約法」という名前の法律が平成13年4月1日から施行されている。事業者と消費者との間に情報格差があることに鑑みて、誤認や困惑から消費者を保護しようというものだ。通常の民法では取り消しができないような場面で、あっさりと契約の取り消しや無効ができるようになっているので、ぜひ勉強しておきたいところだ。
例えば、事業者が事実と異なることを告げたり、不確実な事項について断定的判断を提供したりしたことによって、消費者が誤認をして契約を締結してしまった場合。
あるいは、重要事項について故意に不利益な事実を告げなかったことによって、消費者が誤認をして契約を締結してしまった場合。
また、出て行ってくれ、と言っているのに退去しなかったり、帰りたいといっているのに帰らせてくれなかったりしたことによって、困惑して契約を締結してしまった場合。
このような場合には、契約を取り消すことが認められているのだ(消費者契約法4条)。
ただし、半年以内に行使する必要がある(同7条)。
他にも、一方的に消費者に不利な条項などを定めた契約の文言は無効になったりすることが定められている(8・9・10条)。
なお、消費者とは、その契約ごとに決まるので、個人事業者を営んでいる人が消費者にならないというわけではない。誰でも消費者になりうるのである。事業を営んでいる人は、重要事項をオープンにして、フェアな取引を心がけないと、取り消しされることになるのである。
インターネットの消費者保護としては、電子消費者契約及び電子承諾通知に関する民法の特例に関する法律がある。思わず知らず、ボタンをクリックしたとたんに、「5万円振り込んでください」などというポップが出るような怪しげなHPが存在しているが、そんなものは払う必要がない。同3条によって、錯誤による無効が認められているのである。
今日はこの辺で。
サラリーマンも確定申告?
こんな時代が来そうな予感がする。アメリカは以前からそうなっており、確定申告は一つの巨大マーケットなのである。
今日は、サラリーマンが自らを事業所得者と比べて不公平だ!と訴えた「大嶋訴訟」を取り上げてみよう。
最高裁判所大法廷判決 昭和60年3月27日である。
簡単に要約してしまうが、よく読むと、事業所得と給与所得の違い(外注と雇用の区別)や、所得の違いによる捕捉率、憲法からみた租税法など、いろいろ勉強になる判決である。ご希望の方は本文を差し上げますのでご連絡くださいませ。
「大嶋訴訟」
給与所得者である大学教授が、雑収入があったがゆえに確定申告をしなければならなかったところ、申告しなかったために、税務署から5万円余りの決定処分と、無申告加算税の賦課決定処分をなされた。
教授は、これらの処分の取消しを求めて出訴し、その理由の一つとして、給与所得に対する課税は事業所得者と比べて不当に重い課税をするものであり、憲法の定める平等原則に反して無効であるという論陣を張った。
これが世に言う、サラリーマン税金訴訟のさきがけとなった重要な裁判なのである。
第1審京都地裁においても、控訴審大阪高裁においても、棄却判決がなされ、訴訟は最高裁へ。最高裁は、憲法問題を判断するため、大法廷において判決を下した。
簡単に要旨を述べると、次のようなことになる。
「国民の租税負担については、極めて専門的技術的な判断を必要とする。したがって、基本的には裁判所は国会の判断を尊重せざるを得ない。そうであるとすれば、法律の内容が憲法に反するかどうかを判断するに当たっては、立法目的が正当で、そのための手段が相当である限り、憲法違反の問題にはならないと解される。
まず、立法目的について。給与所得に関して必要経費を実額で控除することは、個々の事情に応じてケースバイケースで判断せざるを得ない。にもかかわらず、給与所得者は数が膨大で、実額控除は技術的及び量的に相当困難である。また、各自の主観的事情や立証技術の巧拙によって判断がまちまちになれば、かえって租税負担の不公平をもたらすおそれがある。このように、給与所得者については事業所得者と異なる特殊事情があるので、概算控除を設けたことについては立法目的が正当であるといいうる。
次に、手段の相当性について。概算控除の意義については、単純に事業所得の必要経費に相当するものと捉えて論じることとするが、給与所得者の場合には、設備や備品等の経費は使用者が負担するのが通常であり、旅費や通勤費なども実費が支給されて非課税所得として取り扱われていることを考えると、給与所得者の実額経費が給与所得控除を明らかに上回っているとは考えられない。よって、概算控除のあり方も、手段として相当なものと考えることができる。
よって、平等原則に反するものと考えることはできない。
教授は、クロヨンやトーゴーサンピンなどと言われるいわゆる捕捉率の問題を指摘するが、これは税務行政の適正な執行により是正されるべきものであり、直接に関係するものではない。
また、事業所得者には租税優遇措置が存在しているという指摘についても、直接に影響を与えるものではない。」
上記は、私の言葉でまとめているため、最高裁の原文言とは表現が異なっている点についてはご了承願いたい。ともあれ、大嶋氏は最高裁においても敗訴したことになる。彼は、上告審の途中で亡くなり、相続人が訴訟を承継して最後までやりとおした。
昨今の会社法関係の法令の改正は目覚しい。
人々が自由自在に経済活動を営むことができるように、どんどんと規制緩和の流れが進んでいる。
今日は、ビークル(vehicle)という言葉に焦点を当ててみよう。
昔は、商売を始められる方には、
「個人事業にしますか?法人にしますか?法人なら有限会社がお得ですよ。」
などと勧めていたが、どんどん商法が進化している。商売を行なう器のことを乗り物になぞらえて、ビークル(vehicle)などと呼ぶようになっているわけだ。我々は、ビークルに乗って、商売を営み、金儲けに行くということらしい。アメリカ人は面白い発想をするものだ。
人が資本投資して儲けを獲得しようとする場合、もっとも素直なやり方は、個人事業主となって自ら商売を営むことである。
しかし、この方法は、こじんまりとした経営には適しているものの、よほどのお金持ちでもないと、大規模な商売を営むことは不可能だ。また、失敗した場合のリスクはすべて自分単独の負担ということになる。
そこで、仲間を募って、複数の人間で、リスクとリターンを分配することを考える。
①まずは、組合だ。原則としては、全員が事業主であり、出資割合に応じてリスクもリターンも引き受けることになる。財産も債務も同様だ。これは民法典の典型契約である組合契約に分類される。
変形型としては、商法の「匿名組合」がある。これは、営業者と出資者が明確に区分され、出資者は表面上は顔を現さないので、そこを捉えて匿名という名前が冠されている。出資された財産はすべて、いったんは営業者のものとなり、営業者は利益を分配する義務を負う。払った配当は営業者の費用計上されることになる。配当が費用になるので、「ペイスルー」課税方式と呼んでもよい。
また、似たようなものとしては、ライブドア事件で脚光を浴びた「有限責任事業組合」というものもある。いわゆるLLP(Limited Liability Partnership)という方が耳になじみがあるかもしれない。組合がリスクが大きいのに比べると、有限責任である点でよいのだが、めっきり規制が厳しくなってしまった。設立には登記が必要だし、監査手続が厳重だ。ちょっと使いにくいだろう。
②もう少し、近代的な制度としては、やはり株式会社だ。所有者と経営者が完全に分離され、出資者は株主総会の構成員として全体の方向性を律する。これに対して、経営者は株主の意向に沿いながら、経営のプロフェッショナルとして腕を振るうことになる。大勢の人々から資金を集め、巨大な資本を形成して合理的な経営をするのにもってこいの形である。有限責任であるので、株主は出した金額以上には責任を負うことはない。また、株式の譲渡によって、資本参加から逃げる道も残されている。リターンは、通常、配当という形でもらうことになる。
変型型としては、有限責任でなく、無限責任社員が存在する合名会社、合資会社という形がある。また、日本版LLCと呼ばれた合同会社もある。しかし、合名・合資はともかく、LLCは、いまいち存在意義に乏しい。というのも、当初もくろまれていた「パススルー課税」がもろくも消え去ったからである。配当を費用計上するペイスルーと異なり、パススルーの場合にはそもそも法人税が課税されない。法人格があるにもかかわらず、組合と同じく、直接個人課税となるところがポイントだ。まあ、財務省がうんと言わないのだからどうしようもないのだが。
もう一つ、面白いのは、SPC(Special Purpose Company)と呼ばれる特定目的会社だ。日本の弁護士たちは、ローマ字でTokutei Mokuteki Kaishaの頭文字をとって、TMKなどと呼ぶ人も多い。東大の中里教授も、ハーバード大学で講義をしたときのレジュメを見せていただいたらTMKと記載しておられた。これはもともとは不良債権の処理のために作られたような制度で、資産流動化法という法律に由来するものだったが、金融機関・ノンバンク等によって次第に応用的に使われ、ケイマン諸島に本社を置いて、まったく税金がかからないように工夫をしたダブルSPC方式などという節税スキームまで登場した。今は最盛期よりも落ち着いているが、それでもかなり多数利用されているようである。資本金が相当必要で、中小企業には敷居が高いのが難点である。これも、条件付ではあるがペイスルー課税方式である。要するに払った配当は経費となるのだ。
事業協同組合という方法もある。「協同」がつくのは、単なる組合と異なり、法人格があるので法人税課税となる。注意しよう。
③変り種として、信託(Trust)という方法がある。まだまだ未開拓の分野だが、それだけに税法の穴が多く、結構、節税の器として狙われている。信託法がどんどん改正されていくので、行く末をしっかりと見据えていなければならないだろう。全体としては自由化の流れにあり、すでに信託銀行だけに触らせておくのはもったいないと思われる。
④昔から存在するものも健在である。問屋・取次・斡旋・仲介など。また、(株)アップロードのような人材派遣や事務受託も一つの協同のあり方である。
難しかったかな?
お客様に応じて、様々なバリエーションの中から適切な提案をする。これも税理士事務所には必要なことだ。所得税なのか、法人税なのか。出資なのか(equity)、貸付なのか(debt)。配当なのか、利子なのか、事業所得なのか、雑所得なのか。消費税課税の問題はどうなるのか。
様々な問題が絡む重大な分岐点である。クライアントの方も、最初が肝心と思って、しっかりと判断することが求められるであろう。
今日はこの辺で。
端的に表現すれば、
生存する個人に関する情報で、特定個人を識別することが可能なもの
それが「個人情報」である。
例示として挙げられているものは、次のようなものである。
a.精神…思想、信条、政治的主張、宗教
b.身体…健康状態、身体的特徴、病歴、遺伝子
c.身分(生活・家庭)…氏名、住所、本籍、家族関係
d.社会的地位…学歴、犯罪歴、職業、資格、肩書き、所属団体
e.財産…財産額、所得、納税額、金融取引、不動産取引
しかし、ここに掲げられているものでは不十分であろう。例えば、商品の購入履歴、ある日の行動履歴なども個人情報であるし、銀行やエレベータの監視カメラに写った映像も個人情報である。識別可能性というメルクマールを定義に取り入れた「個人情報」の概念は、たいへん広いものなのである。
ひとたび個人情報に該当すると、取得、保有、利用、伝播のそれぞれについて、本人のコントロールの下におかれなければならない。みだりに他人が取り扱いをすることはできず、取り扱いの一部が許容される場合においても、厳格な制約の下におかれることとなる。
なぜ、ここまで厳格になったのか、疑問に思われる方もおられるかもしれない。だが、コンピュータの性能が格段に向上し、またネットワーク化が進んだ今、本気になれば、ある人の行動パターンは筒抜けになってしまう可能性があるのだ、ということを認識しておかなければならないだろう。
携帯をもたない人はほとんどいない。GPS機能までついていなくても、どのアクセスポイントから電話がかかっているかによって、その人が今どこにいるかはほぼ逆探知できる。
コンビニで買い物をするとき、携帯やカードで決済をすると、誰がどこで何を買ったかが履歴として残る。
銀行やコンビニやエレベータ、駅の構内などの監視カメラの映像を見ると、誰がどこにいるかがわかる。以前問題となったように、警察が公道に防犯のため24時間カメラを回していたことがあった。衛星写真などは、いつシャッターを押されていても、誰も気づきはしない。
いちど交通違反でつかまった人は、警察に指紋を採取されている。喫茶店で、デパートで、あなたが触ったものはすべて指紋がついている。
銀行の引出履歴・カードの使用状況・携帯の通話記録・監視カメラ・メールの内容エトセトラエトセトラ…。
私たちの情報は、すべてがネットワークの中に散在しており、集約しようと思うと恐ろしいことになる。警察が国家権力で何かを調べようとしたら、できないことなどなくなってしまうのではないだろうか。
私は悪いことなどしていない。
みなそういうのである。悪いことをしていなくても、疑いをかけることなど簡単だ。みなマスコミのことを疑いもしない。週間税務通信が変なことを書いていても、ちまたの税理士たちは、疑問に思わず、国がそんなふうに考えているのだろうと国のせいにしてしまう。書いてあることをそのまま鵜呑みにして、疑いもしていないではないか。
悪いことをしていなくても、逆恨みされたりストーキングされることがある。ストーカーもエスカレートしていて、通販で買った怪しげな盗聴器やら、盗撮カメラやら、ショック警棒やら、恐ろしいものを持っているのだ。
自分の中に、確たる判断の基準を持て、と、私は高岡高校の講師をしたときに生徒たちに訴えた。人と比べるだけの人間になるな。正しいことと誤っていることを、人に頼らず、自分の力で判断せよ、といいたかったのだ。
だが、こういうことを人々に訴えていくのは時間がかかることだ。
とりあえず、個人情報を保護することが大切だということを私はここで強く言いたいのである。個人情報保護法は、決して行き過ぎではない。世間の人々はちょっと過敏すぎるかもしれないが。
平成18年の相続税の税制改正の内容を見ていて、「あれ?」と思ったことがある。
物納の審査期間について、今まで苦情が寄せられることがあったが、とうとう「標準処理期間」が定められていたのだ。
これは、言わずと知れた「行政手続法」の影響である。
日本は官僚国家であり、行政が強大な権力を持っていることは周知の事実である。その行政に対して、横暴であってはならないことを規定したのがこの「行政手続法」だ。平成6年から施行されている。
私は当初この法律をみたとき、本気で取り組むのだろうか?といぶかしんだものだ。いまだかつて、行政が自分で自分をしばる法律など作ったことがあったのであろうか。
懐かしいあの日本新党の細川内閣であればこその快挙でなかっただろうか、と今にして思うのである。
おっと、横道にそれてしまった。
何はともあれ、行政手続法は毎年改正がなされ、次第に充実してきている。今日は、「申請に対する処分」の話をしよう。
会社を経営すると、様々な行政の手続に出くわすであろう。これがわからないから、素人の方は我々税理士のところにやってこられるわけだ。
わかりやすいところで、税務署への各種届出、運転免許証、古物営業、飲食店の食品衛生法の許可、道路運送の緑ナンバーなどなど。身の回りで行政とかかわりあいなく仕事ができることなどほとんどない。うちの弟は私立探偵をしているが、今国会で、今までフリーであった探偵の世界にまで「探偵業法」という法律が成立している。
そして、この手続というのがたいへんだ。昔は行政から許認可をもらうことは至難の業であった。何せ、基準が公開されていないので、どうしたら許可されるかわからない。申請を拒否されても理由を教えてもらえない。明確に拒否されるのはまだよい方(?)で、申請を提出してから、待てど暮らせど返事が返ってこない。下手に気を悪くされると、書類を突きかえされることすらある。いわゆる「受理」しない、というケースがこれだ。
さて、行政手続法は、こんな経営者たちへの救世主だ。
5条(審査基準)には、行政庁が審査基準をあらかじめ定めて(可能な限り具体的に)、公にしておくことが規定されている。
6条(標準処理期間)には、申請があってから、何らかの応答をするまでの標準処理期間をあらかじめ定めて公にすることが規定されている。
7条(申請に対する審査、応答)には、申請には、「受理」が不要であり、物理的な到達で審査開始しなければならず、速やかに応答することが規定されている。
8条(理由の提示)には、申請拒否については、理由を述べなければならないことが規定されている。
後は省略するが、この4条はすばらしいことだと思いませんか?
皆さん、知ってましたか?
「受理」という概念はすでに消え去りました。
郵便で送っておいて、書留にしておけば、日付の証拠が残ります。
標準処理期間(まだない場合があるが)が経過したら、違法です!とはっきり言える。
もしも拒否されたら、文書で拒否理由をもらいましょう。公表されている審査基準と照らし合わせることによって、何がまずかったのかがしっかりとわかります。
ただ、…というといやな気がするかもしれませんが、そうなのです。
適用除外というやつがまだまだたくさん残っています。3条、特に3項がくせものです。条例が根拠規定になっているものについては、適用されません。また、県や市の行政指導の形を取られると、まったく適用されません。
他にも、残念なものは外国人関係です。
10号 外国人のビザや永住権等 → 相変わらず理由を教えてくれません。
ううむ。やっぱり、中途半端……ですよね。
行政手続法拡大をぜひ議員さんたちにお願いしたいものです。
決算のとき、「在庫お願いします」と、
会計事務所から言われて、在庫表を作りますね?
あれって、いったい何なんでしょう?
小難しい言葉ですが、税法には「費用収益対応の原則」という大原則があります。
まず、年間の売上を確定させ、費用はその売上に対応関係のあるものだけが計上される、ということです。
今年仕入れたものであっても、年度末までに売れ残り、来年の売上になるもの。
これが「在庫」であり、「棚卸資産」なのです。
このことから、次のようなことが導かれます。
①単価を入れるときは、原価で計算します。
②自分の店にはなくても、売上がまだたっていないものは数えなくてはなりません。
③在庫が多くなると、課税対象となる利益が増えます。
いろいろ考えていると、頭がゴチャゴチャになってしまうお客様が多いですが、
ときどき、このページをみて、思い出してくださいませ。
応用編
実はこの「費用収益対応の原則」というのは、いろいろなところに関係してきます。
固定資産の減価償却費。
固定資産の購入費用は、たった一年の売上に対応しているわけではありません。そこで、使用期間に応じた金額だけが費用とされるのです。
試験研究・新規ビジネスの立ち上げなどの繰延資産。
売上につながるまでは、じっと我慢の子。費用にしません。ただし、一発経費で落とせる場合もありますので、ぜひ担当者にご相談ください。
建設業の仕掛り工事・製造業の仕掛品。
未完成工事の費用は、工事の収入が立っていない以上、費用として計上することができません。製造途中の半製品なども同様です。この辺りは、税務調査では念入りに調査されます。余計な心労を増やさないように、決算期末辺りはあらかじめ細心の注意が必要です。できれば、工事台帳などで管理されることをおすすめします。ご自分では自信がない方は、ぜひ私をおよびください。後から問題にならないように、丁寧に指導いたします。
家賃や保険料・リース料などの前払い。
店舗などをお借りの際は、賃貸借契約を結んでおられるでしょう。通常、家賃などは前払い。そうすると、最後のひと月分だけは注意が必要。いつの分かをよくみてくださいね。ただし、これも経費に落とすことが可能な場合があるので、当方にご相談ください。
疑問・質問
Q.単価がわからないときはどうしたらいいの?
どのような商品を扱っていらっしゃるかによって、変わってきますが、モノの個性が重要なものでない限りは、基本的に「最終仕入原価法」といって、最後の納品単価ですべてを計算してよいことになっています。ですから、今の貴金属やガソリンのように右肩上がりで値段が上がっているような場合には、比較的に税金が割高になってしまう傾向にあります。
今日は、ここまで。
お疲れ様。