弁護士である夫が、税理士である妻に、税理士報酬を払った場合、その支払金額は、夫の必要経費になるのであろうか。
このような争点が争われたのが「宮岡訴訟」と呼ばれている事件である。
似たようなことはいくらもあり、弁護士が弁護士である妻に対して支払った場合について、最高裁判決平成16年11月2日は、妻が事業を営んでいるとしても、所得税法56条の適用は否定することはできず、よって必要経費としては認められない旨を判示している。
今回の平成18年6月27日の判決においても(第二次)、一連の判断が踏襲され、支払った税理士報酬は弁護士の必要経費とならない旨が判断された。
夫婦別産制をとり、各国にも類をみないほど徹底した個人課税の国、日本。
しかし、夫婦間の請求書のやり取りは、収入をいちいち立てることはしない。それが所得税法56条である。この所得税法56条の法意を、もう少し考え直す必要がありそうである。