国際租税法の考え方について

August 5, 2012 09:43 PM
Category:[租税]


ここ2年くらいの国際租税法関連の社会の動きはたいへんに激しい。

①内外企業のグローバル化で、これまでになく企業の実践実例が増加し、我が国の法律のすき間を問うような動きが多数出てきている。これは、企業が租税回避行為を積極的に行っているというよりは、裁判所に判断を委ねすぎる内閣国会の怠慢(機能不全)である。判例が激増しており、裁判所が法律の穴だね、という判断をするしかない事例も少なくない。

②法律が機能不全なのであれば、やむなしというところか、条約・租税協定の締結がすごい勢いである。損保ジャパンが国側に勝訴したガーンジー島やら、ケイマンやら、片っぱしからタックスヘイブンをつぶしにかかっている感すらある。財務省の租税条約一覧をご覧あれ。

さて、「国際租税法」などと呼称される学問分野であるが、別にそんな法律があるわけではない。また、国連やOECDが定めたルールが、いわゆる「法」としての強制力をもつようなことも、夢物語か、少なくとも時期尚早である。

国際租税法というとき、これは、一国の立場から国内の法律の一分野として、国際的な取引に関する租税をどのように取り扱うかを寄せ集めて議論している極めて現実的・実務的な分類なのである。