国税通則法42条には、
「民法423条及び424条の規定は、国税の徴収に関して準用する。」
という、短い規定がある。簡潔な条文であるが、この規定は結構すごい規定である。
今日は、民法423条の債権者代位権をテーマとしよう。
権利を行使するのは、当然、権利者の自由なはずだ。他人が、それについてとやかく言える筋合いはない。
しかし、ある条件を満たすと、一転、他人のことに堂々と口出しできることになる。そればかりか、勝手に回収されてしまったりすることにもなる。税務署が、勝手に得意先を回り、売掛金を取り立てて税金の滞納に充てられてしまったら、資金繰りがいっきにおかしくなることは誰しも予想がつくであろう。
ある条件―それは、債務者の無資力である。要するに、お金がなくて支払いができなくなったとき、と思ってもらえればよい。会計の知識がある人には、債務超過が継続する状態とでも言った方がわかりやすいだろうか。無資力になったとたん、あなたは経済社会からはみ出し者とされ、自分の権利を債権者から勝手に行使されることになってしまうわけだ。これが、民法の423条の大まかな内容である。
債務の期限が未到来の場合には、裁判によらなければならない(423条2項本文)が、国税債権などは、確定申告等によってすでに納付期限が到来しているから、そのような問題となることはない。ただ一つの例外は、売掛金のような純粋に仕事上の債権でなく、たとえば、遺留分減殺請求権のように、行使するか否かの自由があなたの意思に委ねられるべき権利(一身専属権)だけである(423条1項但書)。
国税債権ではないが、保険の解約までされてしまった事件がある(東地判昭59.9.17;確定)。これは、積立ファミリー交通傷害保険の契約であった。損保会社の弁護士は、この保険は、傷害を受けた場合の治療費等を補填するためのもので、現実の生活に密着した保障機能を有するのだから、と一身専属性を裁判所に訴えたが、裁判所は受け入れなかった。
判決文を読む限り、決め手となったのは、どうも会社契約であり、社長が怪我した場合に会社に保険金が入ることとなっていた点であったと思われる。要は、生活に密着しているわけではなく、社長不在の会社の収益補填のためのものに過ぎない、ということだ。
さて、法人契約で、受取人が当該法人という契約は、世の中にたくさん出回っている。日本生命のキーマンプランとか、大同生命の経営者大型保障もそうだろう。外資系でも、生保・損保を問わず、損金タイプの保険契約は、ほとんどがこのパターンだ。確かに、課税繰延効果のあるものや、運用面に力を入れたタイプのものが多いだろう。しかし、形式的に、会社契約で、会社受取であれば、常に単なる投資財産であるというのもそれでいいのかどうか、いまひとつ疑問が残るところだ。
なぜなら、私の知る限り、ほとんどのケースでは、受け取った保険金のうち、大部分を、見舞金や治療補填のために払い出しするのが当然であるからである。
この判決は、保険の解約権が一身専属であるかどうかを、一律に論ずべきではなく、保険契約の種類や内容によって個別的に検討すべきであるとしているが、結論として出てきた判断は、種類や内容を個別に検討しているとはとても思えない。傷害保険であることがどのように生かされているのか、判決文からは全く読み取れない。だいたい検討項目としても、種類や内容だけを検討するべきではなく、実質的にどのような機能を営んでいるかを審理するべきではなかったか。
貧乏なやつは、保険に入る自由すらない。あまりいきり立つほどでもないのだろうか?
私は青臭い理想家に過ぎないのだろうか?
何となく、腹が立つのを押さえ切れなかった。
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東大の大村教授の「家族法」を読んでいると、世の中の養子縁組は、今やその大半が財産関係を目的とするものなのだそうだ。
昔は、何か、秘めやかなニュアンスを漂わせていたこの「養子」という言葉も、もはやすっかり趣きを変えた。
ご存知の通り、養子になると、縁組の日から、養親の嫡出子の身分を取得する(民法809条)。
嫡出子なんて難しい!と思われる方のために、説明をしておくと、普通の結婚した夫婦から生まれた子供と同じ扱いになるということだ。さて、結婚した夫婦から生まれなかった子供は、というと、これが、「嫡出でない子」、古くは非嫡出子と呼ばれ、相続において相続分を半分に制限されている(民法900条4号但書)ことを皆様も伝え聞いているところであろう。
以前、最高裁の大法廷でこの規定が差別であり、平等権を定めた憲法14条1項に違反するのではないかが問題とされたが(最大判平成7年7月5日)、現行民法が法律婚を原則とし、同棲などの事実婚を例外としていることから、何かしらの差異が設けられることは制度的にやむをえず、かえって非嫡出子に2分の1を与えて保護しているのだから、差別とまではいえない、という判断がなされた。
自由恋愛が盛んな今の時代に、いや、人工授精(artificial insemination)や体外授精、さらには代理母(subrogate mother)までが現れた今、法律婚だ、事実婚だ、などと言われても、いまさらの感が否めないのだが、ともかく、現在もこの法律は変わっていないわけだ。
さて、私は考えた。民法のどこを読んでも、自分の子を養子にしてはいけないとは書いてない。
それならば、非嫡出子で云々といわれる前に、お父さん、お母さんに養子にしてもらったらどうだろうか。
そうすれば、縁組の日からあなたは晴れて嫡出子の身分を取得できる。
判例データベースを調べてみると……。
あった!
戦前の大審院の判決だが、非嫡出子を養子にした事件が見事にヒットした(大判昭4.5.2)。
背景的に、まだ家督相続の時代で、非嫡出子がたいへん蔑視されていた時代である。
長男と三男が二人とも非嫡出子で、女所帯であったが、長男の素行不良がひどく、三男だけを養子にして家督相続人に仕立て上げ、長男を分家させて追い出してしまったらしい。嫡出子でなければ相続人にはなれなかったので、長男が腹を立てて訴訟になったというわけだ。
この事件はともかく、当たり前のように非嫡出子を養子にすることが行なわれ、それを前提とした判決であった。
さて、現代に戻ると、一つ疑問が。
家督相続の場合には100%長男が相続したからよいが、現代では、法定相続分というものがある。非嫡出子がさらに養子になったら、いったい相続分はどうなるのであろうか?
①推論その1
孫を養子にして、代襲相続が起こった場合とパラレルに考えるとすると、
非嫡出子+嫡出子=1.5倍の相続分?
②推論その2
非嫡出子が準正で(民法789条)嫡出子に変化すると、単なる嫡出子の相続分だ。これと同じだとするならば、単に、嫡出子としての相続分に過ぎない。
さて、結論は?
このなぞが説ける方はスゴイかも。
教えてほしい人は言ってください。
ヒント?
ウーン…。神戸家庭裁判所尼崎支部の審判(昭和50年5月30日)が見つかりましたが、これを調べられる人はいないでしょう。それに控訴されているようですが、うちの判例データベースでもその控訴までは見えません。
私としては、何度も養子縁組をすることで法定相続分を変えることができるのでは法律的に問題が多いと考えます。それでは、900条が無意味になってしまいます。相続分を指定したければ、遺言によればよいのですから、そのような解釈は避けるべきでしょう。
したがって、私としては推論②を正解だと思うのです。さきほどの審判も理由はありませんが、私と同じ結論でした。
どうです?今日はおもしろかったでしょう?
いろんな本がありますが、税理士用の本にはこんなことはあまり書いてありません。
ご参考までに。
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【相談の要旨】
1 最近、銀行の預金顧客の預金通帳と届出印が窃盗団の盗難に遭い、窃盗団がこれを使って本人になりすまして、銀行の支店の窓口で預金を払戻すという事件がしばしば報道されています。
本人ではないことに気づかずに、払戻しに応じてしまいますと、後日、真の預金顧客から、「預金の払戻しは無効であるから、再度、私に払戻して欲しい」という請求が来ますので、二重払いを強いられるおそれがあります。当行にとっても他人事ではなく、深刻な問題となっています。
最近も、当行の○○支店と××支店を所轄する△△警察から○○支店及び××支店に対して、「当警察署管内で、窃盗団による同種の被害が多発しているので、銀行も注意されたい」旨の呼びかけがなされていたところでした。
2 窃盗団による盗難通帳を利用した払戻し手続は、顧客の預金口座が開設された支店以外の支店(「他店」といいます)でなされることが多いのです。これは、開設した支店ですと、窓口の担当者が預金顧客の顔を覚えているということもあるため、これを避けることも理由の一つと思われます。
そこで、当行では、他店での盗難通帳と盗難印鑑を利用した払戻しを防止する意味で、他店での払戻しの場合、払戻し金額が100万円以上のときは、窓口の行員の判断では払戻しに応じないで、「証印者」として指定されているベテラン役職者が、払戻請求者と面談する等して、本人か否かを確認したうえで払戻すこととしております。
3 平成15年7月15日夜に、当行の○○支店の預金顧客である渡邊一郎氏(50歳の男性)の普通預金の預金通帳(残高200万円)と届出印が窃盗団に盗まれ、7月16日午前9時15分に、犯人(40歳前後に見える女性。ここでは、「A」としておきます)が、××支店にやってきて190万円の払戻しを請求しました(もちろん、盗まれたことは、後日わかったことです)。
払戻しを担当した当行の××支店の窓口の行員Bは、預金通帳に押印してある届出印(「副印鑑」と呼んでいます)と払戻請求書に捺印された印影を照合して、これが同一であることを確認しました。また、払戻請求書の氏名には、「渡辺一郎」と記載されており「渡邊一郎」と異なっていましたので、行員Bが、氏名を正確に記載して欲しいとAに申し出たところ、「主人はいつも略字を使用している」との返答でしたので、行員Bは、Aは渡邊一郎氏の妻であると思いこみ、それ以上の要求はしませんでした。
払戻請求額が190万円であるので、行員Bは、証印者である行員Cに預金通帳と払戻請求書を引き渡し、Aとの面談を依頼しました。
4 行負Cは、払戻請求書の印影が預金通帳の副印鑑の印影とも同一であることを確認した後、Aと短時間の面談をしましたが、特段、不審に思える点はなかったので、Aの氏名も確認せず、身分証明書の星示も求めないまま、190万円の払戻しに応じました。
その直後に、渡邊一郎氏から○○支店に通報があり、渡邊一郎氏の預金通帳と印鑑が窃盗の被害にあったこと(すなわち、Aが窃盗団の一員であること)が発覚しました。当行から、払戻しの際の経緯を説明したところ、渡邊一郎氏からはご納得は得られず、当行に対して190万円の支払いを請求してきております。
当行としては、氏名の記載が正確でなかったとはいえ、略字で書かれることはよくあることですし、また、証印者CがAに面談した際も、特段不審に思える点もなかったのですから、落ち度はなかったと考えています。なお、妻が夫の預金の払戻しに来店することは頻繁にあることです。
6 そもそも、当行の預金規定には、以下のような規定があり、偽造の通帳や印鑑による払戻しであればともかく、本件は、通帳・印鑑とも本物だったわけですから、この預金規定に照らしても、当行の支払いが無効になるとは到底考えられません。
(預金規定の条項)
「この預金を払戻すときは、当行所定の払戻請求書に届出の印章により記名押印してこの通帳とともに提出してください。」
「この通帳や印章を失ったとき、または、印章、名称、住所その他の届出事項に変更があったときは、直ちに書面によって当店に届出てください。この届出の前に生じた損害については、当行は責任を負いません。」
「払戻請求書、諸届その他の書類に使用された印影を届出の印鑑と相当の注意をもって照合し、相違ないものと認めて取扱いましたうえは、それらの書類につき偽造、変造その他の事故があってもそのために生じた損害については、当行は責任を負いません。」
7 ただし、当行としても、裁判になった場合に当行が敗訴する可能性が高いのであれば、調停などの話し合い解決も検討しなければならないと思います。
逆に、当行としても、説明のつかないお支払いはできませんので、裁判になった場合に当行が勝訴する可能性が高いのであれば、渡邊一郎氏に対して、お支払いをお断りしなければならないと考えています。
そこで、当行の顧問弁護士の本郷先生のご意見を頂戴したいと思います。
以上
親子関係不存在確認請求事件
最高裁判所第二小法廷平成17年(受)第1708号
平成18年7月7日判決
主 文
原判決を破棄する。
本件を東京高等裁判所に差し戻す。
理 由
上告代理人木津川迪洽,同石川慶一郎の上告受理申立て理由について
1 本件は,被上告人が,戸籍上被上告人の子とされている上告人との間の実親子関係が存在しないことの確認を求める事案である。
2 原審の確定した事実関係の概要は,次のとおりである。
(1)被上告人(明治41年生まれ)と亡A(明治40年生まれ)は,昭和12年▲月▲日,婚姻の届出をした。同年▲月▲日,被上告人とAの夫婦(以下「A夫婦」という。)の間に長男Bが出生した。
(2)Aは,上告人について,A夫婦間に昭和18年▲月▲日に出生した子として出生の届出をしたが,上告人はA夫婦の実子ではなく,この届出は虚偽の届出であった。上告人は,同月ころから,A夫婦の下でその子として養育され,高校卒業後、Aが経営していたそば店を手伝うようになった。
(3)Aは,昭和51年▲月▲日に死亡した。上告人は,Aの相続人としてAの遺産の約3分の1相当を取得したものとされた。
(4)被上告人は,平成6年ころ,上告人を相手方として,実親子関係不存在確認を求める調停を申し立てたが,後でこれを取り下げた。
(5)被上告人は,平成16年4月ころ,上告人を相手方として,再度,実親子関係不存在確認を求める調停を申し立てたが,同調停は,同年6月,不成立により終了した。
3 上告人は,被上告人が上告人との間で長期間親子としての社会生活を送ってきたものであり,Aの死後も平成6年まで実親子関係不存在確認調停の申立て等の手続を採ることなく,しかも,同年に申し立てた調停を取下げにより終了させていること,本訴請求は被上告人の相続を有利にしようとするBの意向によること,判決をもって上告人の戸籍上の地位が訂正されると上告人が精神的苦痛を受けることなどの事情に照らすと,本訴請求は権利の濫用であると主張した。
4 原審は,次のとおり判断して,被上告人の請求を認容すべきものとした。
身分関係存否確認訴訟は,身分法秩序の根幹を成す基本的親族関係の存否について関係者間に紛争がある場合に対世的効力を有する判決をもって画一的確定を図り,ひいてはこれにより身分関係を公証する戸籍の記載の正確性を確保する機能を有する。被上告人は真実の身分関係の確定を求めて本件訴訟を提起したものであるから,上告人と被上告人との間で長年にわたり親子と同様の生活の実体があったこと,被上告人がAの死亡後も長期間にわたり実親子関係不存在確認訴訟を提起しなかったことなどを考慮しても,被上告人の本訴請求が権利の濫用に当たるとはいえない。仮に本訴請求が相続を有利にしようとするBの意向によるものであるとしても,上記判断を左右しない。
5 しかしながら,原審の上記判断は是認することができない。その理由は,次のとおりである。
実親子関係不存在確認訴訟は,実親子関係という基本的親族関係の存否について関係者間に紛争がある場合に対世的効力を有する判決をもって画一的確定を図り,これにより実親子関係を公証する戸籍の記載の正確性を確保する機能を有するものであるから,真実の実親子関係と戸籍の記載が異なる場合には,実親子関係が存在しないことの確認を求めることができるのが原則である。しかしながら,上記戸籍の記載の正確性の要請等が例外を認めないものではないことは,民法が一定の場合に戸籍の記載を真実の実親子関係と合致させることについて制限を設けていること(776条,777条,782条,783条,785条)などから明らかである。
真実の親子関係と異なる出生の届出に基づき戸籍上甲の嫡出子として記載されている乙が,甲との間で長期間にわたり実の親子と同様に生活し,関係者もこれを前提として社会生活上の関係を形成してきた場合において,実親子関係が存在しないことを判決で確定するときは,乙に軽視し得ない精神的苦痛,経済的不利益を強いることになるばかりか,関係者間に形成された社会的秩序が一挙に破壊されることにもなりかねない。また,
虚偽の出生の届出がされることについて乙には何ら帰責事由がないのに対し,そのような届出を自ら行い,又はこれを容認した甲が,当該届出から極めて長期間が経過した後になり,戸籍の記載が真実と異なる旨主張することは,当事者間の公平に著しく反する行為といえる。そこで,甲がその戸籍上の子である乙との間の実親子関係の存在しないことの確認を求めている場合においては,甲乙間に実の親子と同様の生活の実体があった期間の長さ,判決をもって実親子関係の不存在を確定することにより乙及びその関係者の受ける精神的苦痛,経済的不利益,甲が実親子関係の不存在確認請求をするに至った経緯及び請求をする動機,目的,実親子関係が存在しないことが確定されないとした場合に甲以外に著しい不利益を受ける者の有無等の諸般の事情を考慮し,実親子関係の不存在を確定することが著しく不当な結果をもたらすものといえるときには,当該確認請求は
権利の濫用に当たり許されないものというべきである。
そして,本件においては,前記事実関係によれば,次のような事情があることが明らかである。
(1)上告人は,昭和18年5月ころ以降,A夫婦の下で実子として養育され,被上告人が平成6年に第1回目の調停を申し立てるまでの約51年間にわたり,上告人と被上告人との間で実の親子と同様の生活の実体があり,かつ,被上告人は,第1回目の調停申立てまでの間,上告人が被上告人の実子であることを否定したことはなかった。
(2)判決をもって上告人と被上告人との間の実親子関係の不存在が確定されるならば,上告人が受ける精神的苦痛は,軽視し得ないものであることが予想され,また,被上告人は,Aの遺産の相当部分を相続したことがうかがわれるので,被上告人の相続が発生した場合に,上告人が受ける経済的不利益も軽視し得ないものである可能性が高い。
(3)被上告人が,上記第1回目の調停申立てをした動機,目的は明らかでないし,その申立てを取り下げた理由も明らかではない。その後,約10年が経過して再度調停を申し立て,更には本件訴訟を提起するに至ったことについても,被上告人が上告人との間の実親子関係を否定しなければならないような合理的な事情があることはうかがわれない。
以上によれば,上告人と被上告人との間で長期間にわたり実親子と同様の生活の実体があったことを重視せず,また,上告人が受ける精神的苦痛,経済的不利益,被上告人が上告人との実親子関係を否定するため再度調停を申し立てるなどした動機,目的等を十分検討することなく,被上告人において上記実親子関係の存在しないことの確認を求めることが権利の濫用に当たらないとした原審の判断には,判決に影響を及ぼすことの明らかな法令の違反がある。論旨はこの趣旨をいうものとして理由があり,原判決は破棄を免れない。そして,以上の見解の下に被上告人の上記確認請求が権利の濫用に当たるかどうかについて更に審理を尽くさせるため,本件を原審に差し戻すこととする。
よって,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官 古田佑紀 裁判官 滝井繁男 裁判官 津野修 裁判官 今井功 裁判官 中川了滋)
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