アメリカの会計基準には結構学ぶべきことが多い。
以前記したことがあるが、アメリカにはあの面倒くさい定率法が存在しないのだ。
加速償却として存在するのは、級数法のほかは、日本にはない、Double Declining Balance Method(DDB)である。
定番のWileyの11th Editionの邦語版を見ると、DDBが定率法と訳してあるが、正確には違う。便宜的にそのように表記したものと思われる。
日本語に直せば、2倍償却法とでも訳すのだろう。これがとても傑作な方法で、簿価に定額法の率を2倍した率を掛けるだけで償却費を出すというのである。
例えば、期首簿価が100で、耐用年数が10年なら、償却費は次のような簡単な式となる。
100×0.1×2=20
これが日本であれば、定率法の0.206を掛けて、
100×0.206=20.6
だ。日本の方法は、税務署に確認しないと(正確には耐用年数省令)0.206という数字が出てこない。役所に支配されている会計という点でも問題だし、数字が細かいという点でも面倒である。
アメリカ人はいい加減なようだが、ポイントを押さえているような気がするのは私だけだろうか?グラフを書けばわかるが、ほぼ定率法の目的を達成しているのである。
因みに、耐用年数を10年としたために、償却費の結果がほぼ同じなのは私の罪である。
仮に耐用年数が5年ならば、0.2×2=0.4(アメリカ)、0.369(日本)のように、結果にはそれ相応の差異が出てくる。
ただ、しつこいようだが、耐用年数だけのために、どれだけ税法のページが割かれているか、どれだけ公務員が必要か、計算が面倒くさくなっているかを考えてほしい。所得税の確定申告の際に納税者の方からよく聞かされるのは、あの減価償却の計算が出来ない!という言葉だ。もっと簡単にすれば、確定申告が楽に出来るようになる。公務員も減る。
経団連が主張するように、残存価額(salvage value)を無くすのも必要だと思うが、いっそのこと、定率法を廃止し、DDBを導入するのはどうだろうか。私は強く、主張したいところだ。
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