法人企業統計季報平成18年1~3月期調査が財務省から発表になった。
以前より言われていることではあるが、やはり大企業の躍進と中小企業の低迷という図式が成り立ちそうだ。売上高についても17年第4四半期に引き続き、資本金10億円以上の企業は前年同期比7%増。経常利益については19%増である。それに比べて資本金10億未満の会社はパッとしない。売上高はわずかに増加しているものの経常利益に至っては前期比7%減くらいである。
業種でみると、原油の値上がりを受けてか石油石炭の製造業が堅調である。末端のガソリンスタンドが低迷しているのと裏腹で、元売りと消費者の狭間で苦しむ小売りという構図だ。自動車等の製造業は売上は約1割増だが経常利益が70%増となっている。自動車の北米市場が好調であるというのは本当なのだろう。不動産業も引き続き好調のようだ。売上・経常利益ともに20%増加。東京では大型ビルの建設が引き続き強い。その辺を反映しているのだろう。電気機械の伸びもすばらしい。売上は14%増。経常利益に至っては43%増である。富山県内の松下関連企業の動きが活発になっているのが想起される。
どんどん落ちているのは運輸業。やはり原油高に絡むコスト高か。売上も前年割れが続いている上、経常利益の落ちは39%にもなる。他には、製造業で食品・化学が悪く、非製造業では飲食含む販売が不調だ。
設備投資は情報関連を中心に堅調であると思われる。全体で14%の増加。昨今の個人情報保護、機密漏えい事件など損害が大きいので、情報資産に関する設備投資の必要性に迫られているところも多いだろう。背に腹は変えられないといったところで、このような設備投資は今後も堅調に進むだろうと予測している。
借入額の減少が1割程度進んでいるのも特徴だ。現預金なども減少しているので、バランスシートを全体で圧縮している傾向が読み取れる。その証拠に自己資本比率が年々向上している(現在33%)。ムダを省き、スリムで筋肉質な体型に変化させようとしているのである。
感覚的に納得のいく統計結果であった。だが、統計はあくまで統計。企業の業績はもちろんファンダメンタルな業界事情の上に乗っているのであるが、それ以上に、個別の自助努力が何より大切である。中小企業にはつらい時代になったものだ。かつて搾取する立場であった大企業が、今や対等なライバルになってしまったのであるから。